鍵のかかったドアの前で待っていると、30代くらいの男性が来られました。
今まで横になっていたのか、茶色のフリースはゴミだらけでした。
鍵が開けられたので、若い刑事さんが2枚目のドアを開け、取り調べ室のあるところから出ることが出来ました。
廊下を通って、エレベーターのところに来ましたので、若い刑事さんに声をかけました。
「もしかして、外まで見送る決まりなのでしょうか?」
若い刑事さんが、こちらを向いてうなずきました。
ここでよいですと言うつもりでしたが、送っていただくことになりました。
1階に下りているエレベーターは、中々、来ません。
警察署は高層ビルではありませんので、階段を使った方が絶対に早いです。
やっとエレベーターが来ましたので、先に乗り込みました。
若い刑事さんも乗り込みまして、1階のボタンを押しましたが、エレベーターのドアが閉まっても、本当に動いているのかと思うくらい遅いです。
免許更新などの窓口は、1階にありますので、一般の方はエレベーターを使うことはありませんし、職員も荷物を運ぶ時以外は、エレベーターを使わないのではないかと思います。
エレベーターが遅いのは、何か意味があるのでしょうか?
例えば、取り調べ中に犯人が逃げても、階段で先回りできますので、そのためではないかと思います。
10階で各階に止まっても、こんなに遅くはないと思いました。
やっと1楷に着いたようで、エレベーターのドアが開きました。
エレベーターから降りますと、入る時に入口に待っていてくださった女性が来られて、「お疲れさまでした。」という感じに、にこやかに挨拶してくださいました。
ずっと、出入口にいらした訳ではないと思います。
女性は取調室のある楷にいらして、鍵を開けるために若い刑事さんが事務室へ行かれましたので、私の取り調べが終ったことを知り、階段で先回りしてくださったのではないかと思いました。
私は女性に会釈をして、警察署の出口へ行きました。
外へ出ましたので、若い刑事さんに声をかけました。
「では、午後1時半にお待ちしております。」
そのまま車へ向かいまして、車に乗る前に、出入口を見ましたが、若い刑事さんはおられませんでした。
若い刑事さんは、俳優さんかと思うくらいかっこよかったです。
目がキラキラしているかっこよい若い男性に、お出迎えとお見送くりをしていただきましたが、少しも嬉しくありませんでした。
続きます。
警察の エレベーターは 遅すぎて 階段使い 先回りされ