はははのはのおはなし

私の歯を勝手に削ったのは、逮捕されて無罪になった歯科医ではありませんが、無罪になったニュース記事を引用したところ刑事告訴され、刑事さんから取り調べを受けました。その記事は地方法務局を通じて、1年以上前に見られないようにされておりますが、その歯科医は私に対して、非常に強い処罰意志と逮捕を望んでおられるとのことです。

勝手に歯を削られたのですが、取り調べは強制のようです。

刑事さんがパソコンで、こう表示されました。

 

『これで取調は終わりです。何か質問はありますか?』

「ありません。」

『これは任意なのですが、自宅へ伺ってもよろしいでしょうか?』

 

刑事さんの言葉に、今までの取り調べは強制であることがわかりました。

任意ですので、断ることもできましたが、何をされるのか見届けたいので受けることにしました。

 

「どうぞいらしてください。」

『では、お互いにお昼を食べてから、午後1時半でいかがでしょうか?』

 

腕時計を見ると、12時10分前でした。

9時から始まりましたので、3時間も取調室にいたことになります。

 

『2時からにしますか?』

「今からでも大丈夫です。お帰りは飛行機でしょうし、早く終わらせた方が、よいのではありませんか?」

『飛行機は、明日の予約を取りました。』

 

しかし、明日の天気予報では、雪になっていました。

 

「地上は何ともなくても、雪で飛ばないこともありますので、お早めに帰られた方がよいのではないでしょうか。脅かして申し訳ありません。」

 

刑事さんが、驚いた表情をされたので、謝罪しました。

 

『午後1時半に、ご自宅へ伺います。』

「はい。これで帰ってもよろしいのですか?」

『はい。』

 

若い刑事さんが、取調室のドアにかけておかれた透明の袋を持って来られました。

袋の口を私に向けて下さいましたので、預けて置いた携帯電話を受け取りました。

椅子に掛けて置いたバッグに、携帯電話をしまい、立ち上がって、ダウンコートを着ました。

若い刑事さんが、ドアを開けて下さいましたので、刑事さんに会釈をしてから、若い刑事さんについて取調室を出ました。

取調室が並んでいる廊下を進むと、突き当りは事務室のようになっており、たくさんの方がおられました。

右に曲がって、若い刑事さんが重そうなスチール製のドアを開けると、入って来た時と同じように、もう一つ同じドアがありました。

そのドアも開けようとされましたが、鍵がかかっております。

戸惑っている若い刑事さんに、私が問いかけました。

 

「逃げないようにですか?」

 

若い刑事さんは下を向いて、ちょっと困った感じでしたが、下を向いたまま、廊下へ戻りました。

一人になって、開かないドアを見ると、鍵穴がありました。

入る時は鍵そのものがないドアに感じましたが、サムターンもなく、内側に鍵穴があります。

一人では出ることができないようになっていますので、犯罪者扱いなのだなと痛感しました。

 

続きます。

 

取り調べ 強制なのが 終わっても ドアが開かなきゃ 外に出られず