好きな酒 呑まなくなって さびしいな
私は日本酒が好きで、よく晩酌をしていました。
しかし、歯を削られてからは、ほとんど呑んでいません。
お酒の温度さえ気をつければ、呑んでも大丈夫なのですが、呑むとおつまみが欲しくなります。
いつもは、食べるときに、なるべく噛まないようにしています。
酔うと、そんなことは気にしません。
普通に、食べてしまいます。
アルコールの麻酔が効いていて、噛んでも歯は痛くないのです。
しかし、酔いが覚めると、後悔します。
ジンジンと痛むのが、3日は続きます。
それで、呑まなくなってしまいました。
それでも、お正月くらい呑もうと思いました。
年末に、近所のスーパーの日本酒コーナーへ行くと、隣にいた女性が日本酒を手に取りました。
私は、声をかけました。
「そのお酒は、美味しくないです。」
「えっ! どれが美味しいですか?」
女性は、棚の上を指差したので、私も見ました。
久保田、八海山、越乃寒梅の180㎖のがありました。
720㎖のと違い、このサイズは、いつもは見かけません。
正月用だからでしょう。
「これは、間違いなく美味しいです。」
しかし、800円くらいしていて、高いです。
お店で飲むと、1合千円以上しますから、安いのかもしれません。
女性も、小瓶なのに高いと思ったようで、私のカゴに入っているお酒と同じのを手に取りました。
「それは、アルコール度数が高いので、お酒の好きな方でなければ、呑めないと思います。普通の日本酒は14度くらいですが、これは・・・・・・、ちょっといいですか?」
女性が持っていた、日本酒のラベルに書かれているアルコール度数のところを見えるようにしました。
「21度あります。」
「えー!」
「私は、お酒が好きなので♪ 割って飲んでもよいと思います。」
女性は、持っていた日本酒を棚に戻しました。
「もしかして、御神酒ですか?」
「そうです。」
「それならば、こちらにあります。」
少し離れたところに、180㎖の御神酒がたくさんありましたので、案内しました。
女性は、少し高いのを手に取っていましたが、私は違うのを勧めました。
「こちらでよいのではないでしょうか? 今日は安売りしていますし、私も購入します。味は、わかりませんけれども。」
金粉入りで、去年も購入しましたが、不味くはありませんでした。
女性は、私のカゴの中を見てから、勧めたのを手に取りました。
「教えてくれて、ありがとうございました。」
「声をかけて、すみません。」
お互いに頭を下げて、別れました。
元旦の朝、御神酒をいただきました。
金粉はきれいでしたが、酸味がついていて、美味しくありませんでした。
保存状態が、よくなかったようです。
女性に、申し訳ないことをしました。
女性は普段、日本酒を召し上がらないようでしたので、味はわからなかったかもしれません。
税別198円でしたので、こんなものかもしれません。
アルコール度数21度の日本酒の話は、機会がありましたら、お話させていただきます。