『しみ止めをつけるところを教えてください。』
「ここから、ここまでの歯の裏側です。ここの歯の重なっている部分は、前側が削られています。手前の歯は、根本が削られていますので、ここにもお願いします。今、話をしてもスースーしますので、どこがしみているのか、よくわかりませんが。」
しみる歯を指差しながら、具体的に知らせました。
「わかりました。」
「あのう・・・・・・。しみ止めは、長く続けても大丈夫なのでしょうか? つけ続けると、歯や体に影響はありませんか?」
『長く続けても、大丈夫です。』
「よかったです。まだ、しみますので、当分の間、通わなくてはいけないと思います。」
『すごくしみるようでしたら、レーザーを当てるとよいと思います。』
「すごくとは、どのくらいでしょうか?」
「うっ! っとなるくらいです。」
衛生士さんは、ご自分のほほを押さえるしぐさをされました。
「そこまでは、しみません。では、しみ止めで大丈夫ですね。」
『そうですね。しみ止めで効かないようでしたら、レーザー治療がありますので、試してみるのもよいかもしれません。』
「わかりました。教えてくださって、ありがとうございます。」
「いいえ。では、椅子を倒します。」
「はい。」
椅子が倒されました、
「失礼します。」
歯と歯茎の間に、脱脂綿がつめられました。
しみ止めがつけやすいように、口を大きく開けました。
衛生士さんが丁寧に、しみ止めをつけてくださいました。
特に、歯が重なっている部分は、繰り返しつけていただきました。
『そのままでお待ちください。』
「はい。」
脱脂綿が詰められているため、口が半開きのまま、歯にしみ止めが浸透するのを待ちました。
「失礼します。」
衛生士さんは、水の出る機械で、脱脂綿をしめらせてから取り除きました。
「椅子を起こします。」
「はい。」
「口をゆすいでください。」
「はい。」
私は、口をゆすぎました。