「これに、しみ止めをつけて欲しいことと、お名前を書いてください。」
奥さまが戻って来られると、こう言いながらA4用紙が挟まれているボードを渡されました。
「え? 何をどう書くのですか?」
「好きなように書いてよいですよ。しみ止めをつけて欲しいことと、お名前を書いてください。」
びっくりして、一瞬思考が止まりました。
しみ止めをつけていただくのに、一筆書かなくてはいけないようです。
嫌でしたが、しみ止めをつけていただくために書きました。
『私 〇〇に、しみ止めをつけてください。
よろしくお願いいたします。
平成29年2月16日
〇〇市〇〇町〇丁目〇番地〇
アパート名
氏名』
「お願いします。」
ボードをお渡しすると、奥さまが去って行かれました。