奥さまが、去って行ったまま、私は診察台の椅子に座っていました。
私に、このまま帰って欲しいと思っているのは、わかりました。
今ならば、椅子から降りて、歩けそうな気もしましたが、座り続けていました。
ここの歯科へ通院しなくなっても、他の歯科へ通院しなくてはいけません。
予約すると、1週間は待たなくてはなりません。
歯がしみて、食事や水分を取るもの大変ですので、そんなに待つことができませんでした。
しみ止めは、歯科衛生士さんが処置しますので、院長先生の手を煩わすこともありませんので、しみ止めだけつけていただいたら帰宅しようと思いました。
それから、仕事のことも考えました。
ここの歯科へ営業させていただいておりますので、断りなく帰宅するのは、どうかと思いました。
私は、まだエプロンをつけたままでしたので、治療が終わったわけありません。
指示があるまで、待つことにしました。
これが営業先でなければ、初めに削られた時に、歯科医院を変えたと思います。2度も勝手に、歯を削られることはなかったと思います。
営業をされたことがない方には、わからないかもしれませんが、商品を売るのは本当に大変なのです。
営業先で何かあっても、ある程度は我慢せざるを得ないのです。
仕事のために頑張って、乗り切ろうと思いました。