奥さんが、受付に来られました。
「510円になります。」
「はい。お願いします。」
私が、受付へ行くと、領収書を見せてくれたので、その金額を支払いました。
私は、重度障害者ですので、医療費は初診料のみで、とても助かっております。
「歯の状態を診たいので、一週間後くらいに、もう一度いらしてください。いつがよろしいですか?」
奥さんは、受付にある卓上カレンダーをめくって、2月にしてから私に見せました。
「平日は、今くらいの時間なら来られます。私は、いつでもよいですので、忙しくないときにお願いします。土曜日でも大丈夫です。」
「土曜日は、予約が多いので……。」
奥さんは、予約が書かれた、ベージュの紙をめくって見ました。
「夕方は5時すぎると、忙しくなります。4時半でもいいですか?」
「はい。大丈夫です。」
奥さんは、カレンダーの7日を指しながら言いました。
「では、7日はどうでしょう?」
「7日で、お願いします」
「7日にしますね。」
「はい。お願いします。」
「注文した品物は、その時でよいです」
「わかりました。ありがとうございました。」
「お大事に。」
次回の診察日が書かれた診察券を受け取り、奥さんに頭を下げてから、歯科医院を出ました。
診察には、行きたくないと思いました。