早い夕食を終えて、汚れた茶碗を洗ってしまうと、何もすることがありません。
ガスコンロに鍋をかけて、コーヒーカップ分のお湯を沸かし、インスタントコーヒーを入れました。
いつもは、電気ケトルでお湯を沸かしています。
ヤカンもありますが、コーヒーの分だけですので、洗ったばかりの片手鍋を使いました。
レースのカーテンをしたままですと暗いので、開けました。
日が落ちてきても、カーテンを開けると室内が少し明るくなりました。
外を見ても、いつもと変わりありません。
目の前の畑を見ながら、食料を得る方法を考えました。
畑には、あまり野菜がありませんが、少しはありますので、停電が続くときは、それを食べようと思いました。
夕食のデザートに、ミカンの缶詰を食べました。
缶を軽く洗って、準備しておいたロウソクにライターで火をつけて、缶の中にロウを垂らして、ろうそくを立てました。
熱でテーブルがおかしくならないために、缶の下に小皿を置きました。
その明かりで、コーヒーを飲みながら手話の勉強を続けました。
ロウソクは直径17㎜ので、結構明るいです。
本の文字も読めますが、電気と同じという訳にはいきません。
本を開くと、紙を綴じている部分に影を作っていました。
なるべく影を作らないように、灯りのそばで本を開けばよいのですが、本1冊と辞書を2冊使いましたので、どうしても影ができてしまいます。
外が暗くなりましたので、カーテンを閉めに行きました。
窓から外を見ると、車のライトがとても明るく見えました。
信号も止まっているはずなのに、車で移動する方がおられるようです。
近所の家の一つの窓だけ、明るくなっていました。
一瞬、停電は私の部屋だけなのかと思いましたが、他の家は暗いままです。
その家は、強力な懐中電灯をお持ちなのかもしれません。
カーテンを開けたままのようで、部屋の奥が明るく感じました。
情報を得たいですが、停電のため、テレビもパソコンも使えません。
携帯の画面の上に、ニュースが流れます。
それを見たいと思いながらも、電池の消耗が怖くて見ることが出来ません。
電池残量1しかありませんので、通電するまで持つしかありません。
また、メールがありました。
まさかと思いながら見ると、会社からの一斉メールでした。
停電中のため、安否確認システムを使っていることのお詫びがありました。
担当者のメールアドレスがわからないので、全社員へ送っているようです。
仕方がないのかもしれませんが、本当に止めていただきたいと思いました。
電池が減ります!
電気が来たら、会社からのメールは、携帯で受けるのは止めようと思いました。
社のメール 安否確認 だけのはず 業務連絡 皆に送るな!
私の歯 しみるのを診る だけのはず 勝手に削り 怒鳴るはヤブだ!
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