衛生士さんが、私にメモを見せてくれました。
『しみ止めをつけます。』
「はい。ここからここまでの歯の裏側と、ここの歯は表面もお願いします。」
「わかりました。」
上唇と歯茎の間に、脱脂綿が詰められました。
衛生士さんが、私の前で軽くうなずいたため、口を開けました。
削られた歯に、しみ止めを塗ってくださいました。
「椅子を起こします。」
「はい。」
「口をゆすいでください。」
「はい。」
口をゆすいで待っていると、いつものように先生が来られました。
「今回で治療は終わりですが、何かありましたら、いつでもいらしてください。」
「はい。私に説明するのは、大変だったと思います。大変お世話になりました。ありがとうございました。」
「いえ。お大事に。」
「ありがとうございます。」
先生が去って行かれました。
エプロンを外してくださった衛生士さんにも、お礼を伝えました。
「いつも丁寧に書いて説明してくださって、ありがとうございました。面倒くさいことをさせてしまいました。」
「いえいえ。」
「大変お世話になりました。お元気でお仕事をなさってください。」
「ありがとうございます。○○さんも、お元気でお過ごしください。」
「はい。ありがとうございます。」
「お大事になさってください。」
「はい。ありがとうございます。」
荷物を持って、待合室へ行きました。
少し待っていると、受付の方が合図をしてくださいました。
受付へ行くと、診察券を渡されながら、こう言われました。
「お大事になさってください。」
「はい。ありがとうございます。お世話になりました。」
頭を下げて、診察券を受け取ると、身支度をして、歯科を出ました。
これで歯科へ行かなくてもよいと思うと、ホッとしました。
しかし、削られた歯が治った訳ではありませんので、新たに歯科を探さなくてはならないと思いました。