驚いている私のところへ院長先生が来られました。
「少し削ったくらいで、食事が取れなくなるなんて、あり得ない! 過剰反応だ!!」
院長先生は、私を指差しながら、激怒されました。
他にも、たくさん言われましたが、びっくりしすぎて、聴覚障害者の私に、内容は理解できませんでした。
院長先生は、激しく私を指差して、とにかく怒っていました。
私は診察台に寝たような状態で、院長先生は立ったままでしたので、上から怒られて、とても怖かったです。
ひとしきり、怒られた後、こう言われました。
「信頼関係が失われましたので、治療を中止します!」
泣きそうになりながら、私は言いました。
「ずっと、信頼しておりました。」
「知ってた。」
院長先生は、あごを突き出して、吐き捨てるように言われ、私を見下ろすようにしてから去って行きました。
あまりのことに、ブルブルと震えながら泣きました。
早く家に帰ろうと思いました。
それなのに、腰から下の感覚がなくなっていました。
椅子から降りようとしたのですが、椅子にお尻がくっついてしまったように動きませんでした。
診察台の椅子は、少し高くなっていますので、床がとても遠く見えます。
泣いている私の側には、誰もいません。
しばらくして、泣き止んでも、誰も来ません。
私は、首にエプロンをつけたまま、放っておかれました。