はははのはのおはなし

私の歯を勝手に削ったのは、逮捕されて無罪になった歯科医ではありませんが、無罪になったニュース記事を引用したところ刑事告訴され、刑事さんから取り調べを受けました。その記事は地方法務局を通じて、1年以上前に見られないようにされておりますが、その歯科医は私に対して、非常に強い処罰意志と逮捕を望んでおられるとのことです。

勝手に歯を削られたのは、無意識にしていることは誰にもわからないから。

16時すぎ、私の順番が来て、診察室へ入りました。

診察台は、以前と同じ、入り口に入ってすぐ右側のところでした。

奥さんが、私にエプロンをつけてくれました。

くまモンの紙コップを置いてくださったので、口をゆすいで、院長先生を待ちました。

5分くらいしてから、院長先生が来られました。

 

「こんにちは。」

「こんにちは。その後は、どうですか?」

「削っていただいた歯がザラザラして、すごく気になります。」

「磨くと、ザラザラしなくなります。後で磨きましょう。しみる感じはいかかですか?」

「しみる感じがしていたのは、強く噛みしめているのが原因みたいです。それで、噛みしめないようにしています。この歯も何となく気になるのですが、気にし始めると、あちこち気になります。」

 

私は、右前、真ん中から2番目の歯を指差しました。

 

「噛みしめないようにしているのは、よいですね。どういうときに、しみる感じがしますか?」

「今は歩いて通勤しているのですが、通勤時に一番、しみる感じがします。寒いせいか、朝はしみる感じが強いです。」

「食事中や食後は、いかがですか?」

「気にならないと思います。朝、起きたときは、今は寒いので、気になることがあります。」

「起きてすぐですか?」

「いえ。起きてすぐではないと思います。アパートは古いので、朝起きたときは、部屋がとても寒いのですが、トイレに行って、戻ってきたときに、歯がしみる感じがします。寒いと、つい噛みしめてしまいます。噛みしめすぎて、アゴがグキッとなることもあります。」

「朝、目が覚めて、噛みしめている感じがありますか?」

「ないと思いますが、わかりません。」

「布団の中にいるときに、噛みしめている感じはありませんか?」

「布団の中は、暖かいですので、噛みしめてはいないと思います。」

「寝ているときに噛みしめているかどうかは、ご自分ではわからないですよね。」

「そうですね。」

「寝ているときにも、無意識に噛みしめているのではないでしょうか。」

「そうでしょうか?」

 

自分のことですが、聞かれてもわからなくて、答えられませんでした。

無意識にしていることは、誰にもわかりません。