はははのはのおはなし

私の歯を勝手に削ったのは、逮捕されて無罪になった歯科医ではありませんが、無罪になったニュース記事を引用したところ刑事告訴され、刑事さんから取り調べを受けました。その記事は地方法務局を通じて、1年以上前に見られないようにされておりますが、その歯科医は私に対して、非常に強い処罰意志と逮捕を望んでおられるとのことです。

勝手に歯を削られたのは、歯がしみる感じがしていたから、受付で聞いただけなのにさ。

「倒します。」

「はい。」

 

院長先生は、私が座っている椅子の背もたれを軽くポンと触れながら、声をかけました。

椅子の背もたれが倒されると、座っているというよりも、寝た状態になります。

奥さまは、ライトを私の口に向けました。

 

「噛んでください」

 

院長先生から、ピンセットにはさんだ赤い紙を噛むように言われました。

私は、赤い紙を噛みました。

 

「もう一度」

 

院長先生は、私の目の前で親指と他の指先を何度もつけるようにして、噛むように指示されました。

私は、院長先生の指先がつくたびに、噛みました。

 

「いいです」

 

先生は、指先を離しましたので、私は口を大きく開けました。

先生が奥さんに、何か指示をしたようです。

奥さんが器具を差し入れました。

院長先生も、私の口の中に機械を差しれました。

 

え?

 

ライトが消されました。

 

「椅子を起こします。」

「お口をゆすいでください。」

 

内側に生えている上の前歯の表面と、その前の2本の歯の根元、合計3本を削られてしました。