院長先生に、気に入られた理由をもう一つ思い出しました。
長く通院していたときの話です。
「今日で、治療が終わりなので、ずっと疑問に思っていたことがありますので、伺わせてください。あちこちの歯科へ行くたびに、いつも不思議に思っていたことあります。」
院長先生も30代の歯科衛生士さんも、私の話に耳を傾けてくださっていました。
「どこの歯科でもそうなのですが、歯科衛生士さんや事務の方が、スタイルが良くて美人なのですが、それは先生の好みなのでしょうか?」
「違う。能力で選んだ。」
「でも、みなさん、すらっとして、きれいな方ばかりですよね。今まで行ったことのある歯科もそうですので、先生の好みとしか考えられません。」
「たまたまだ。他の歯科で、すごく太っている衛生士がいた。こんなんだぞ。」
院長先生は、ご自身の脇腹の横に手を広げて、太っていることをアピールされました。
「それも先生の好みなのではないでしょうか?」
「違う。」
「でも、採用されるときに、先生が面接されますよね? やはり、先生の好みの人を採用されるのではないでしょうか?」
「違う。能力で選んだ。」
「そうだと認めたらいかかですか?」
「能力で選んだ!」
「先生もわからない方ですね。そうだと言ってくれたら、やっぱりね♪ となって、私も嬉しいですし、スタッフの方も喜びます。」
「違う。能力。」
「誰も損しないのですから、先生の好みで選んだと言ってください。」
「能力だ。」
「本当に、わからない方ですね。一言、そうだと言ってくれたら、それで終わるのですよ。」
「能力。」
「なんて残念なの。先生って、本当に残念。」
歯科助手の奥さんが、笑顔で来られました。
奥さんのが近くにおられるので、認めることが出来なかったのでしょう。
間違いなく、歯科スタッフは、先生の好みで、選んでいると思います。